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不動産鑑定士とは?[兵庫県伊丹市]

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不動産鑑定士とは?[兵庫県伊丹市]

不動産鑑定士とは?[兵庫県伊丹市]

2024/07/23

こんにちは、アークエステートです!

本日のテーマは「不動産鑑定士」について。

不動産鑑定士とは、公正な不動産取引のために「物件の適正な価格」を決める役割を担う専門家のことです。

本記事では、不動産鑑定士の業務内容や、どのような場面で鑑定を依頼すると役立つのかをわかりやすく解説します。

 

 

1:不動産鑑定士とは?

不動産(土地や建物)の経済的な価値は、環境や社会情勢の変化、法改正といったさまざまな要因によって変化します。そこで、公正な不動産の取引が行なえるように、「適正な価格」を決める役割を担うのが、不動産鑑定士です。

はじめに、不動産鑑定士の基本情報を紹介します。

 

 

①不動産鑑定士は国家資格

不動産鑑定士は「不動産の鑑定評価に関する法律」により定められている国家資格です。不動産鑑定士になるには、国土交通省により実施される不動産鑑定士試験に合格しなければなりません。

 

不動産鑑定士試験は「短答式(マークシート式)試験」と「論文式試験」の2つに分かれており、その両方に合格する必要があります。

ただし、試験に合格しても、すぐに不動産鑑定士としての業務を行なえるわけではありません。具体的には、不動産鑑定士に求められる技能を身に付けるための実務修習を受け、修了考査に合格する必要があります。そのうえで、国土交通省の名簿に登録されると、ようやく有資格者として業務を行なえるようになります。

つまり、不動産鑑定士は不動産の高度な専門知識と技能を備えたスペシャリストだといえるでしょう。

 

 

②不動産鑑定士の役割と重要性

不動産に関する取引には、さまざまな種類があります。例えば、マンションに関する取引だけでも、以下のようなものが挙げられるでしょう。

 

  • 住宅ローンを組んでマンションを購入する
  • マンションの売却や住み替えをする
  • マンションを相続する
  • 賃貸マンションを貸す

 

このような取引は、物件の価値を把握したうえで行ないますが、不動産の価値は立地や経済状況、法令などの影響を受けて常に変化するものです。そのため、公正な価格を決めるのは、簡単なことではありません。

そこで、不動産の価値を左右するあらゆる要因をふまえながら物件の評価額を適正に決定するために、不動産鑑定士が必要とされるのです。このように、不動産鑑定士には、不動産の公正な取引を支えるという重要な役割があります。

 

 

2:不動産鑑定士の業務内容

不動産鑑定士の主な業務は、「不動産鑑定評価」と「コンサルティング」の2つに大別できます。

 

 

①不動産鑑定評価

不動産鑑定評価とは、不動産の経済的な価値を判断して、価額にその結果を表示することを指します。これは、不動産鑑定士の有資格者のみが行なえる独占業務です。

不動産の鑑定評価では、はじめに対象となる不動産に対して、以下のような調査・分析を行ないます。

 

  • 土地や建物にどれくらいの費用がかかっているか
  • 類似する物件が近接地域でどれくらい取引価格か
  • 物件を活用するとどれくらいの利益が生じるか 

 

次に、不動産の適正価格を求めます。このとき、不動産の価格を決める基準である「不動産鑑定評価基準」に基づいて、さまざまな要因をふまえ総合的に判断します。

こうして割り出された適正価格とともに、一連の業務の経過と結果を「不動産鑑定評価書」としてまとめるのも、不動産鑑定士の仕事です。

 

 

②コンサルティング

不動産鑑定士は、必要に応じて不動産関係のコンサルティングも行ないます。不動産鑑定士という肩書きと、その有資格者としての専門性を活かして、個人や企業にさまざまなアドバイスをします。

相談できる内容は、不動産の調査・分析のほか、物件の有効活用や投資などさまざまです。対象となる不動産の規模や種類も幅広く、活動範囲は国内に限りません。グローバル化が進む近年では、海外の不動産に関する相談も増加しています。

具体的にどのような依頼ができるかは鑑定事務所によりますが、一般的には以下のような相談が可能です。

 

  • 賃貸マンションや賃貸オフィスを経営したい
  • 土地の開発計画を立てたい
  • 投資の採算について知りたい
  • 海外の物件に投資するための調査をしたい
  • 不動産関連の法律について知りたい

 

 

 

3:不動産鑑定士が活躍する主なシーン

ここからは、不動産鑑定士が活躍する代表的なシーンとして、次の5つを紹介します。

 

  • 土地の公的な価格を決めるとき
  • 賃貸物件の賃料を決めるとき
  • 不動産を担保にローンを組むとき
  • 不動産を公平に相続したいとき
  • 不動産を適正価格で売買したいとき

 

 

①土地の公的な価格を決めるとき

前述のとおり、不動産の鑑定評価は不動産鑑定士のみが行なえる業務です。そのため、土地の公的な価格は不動産鑑定士により決定されます。

なかでも、地価公示価格は比較的身近なものでしょう。地価公示価格とは、国土交通省が毎年3月下旬ごろに発表する土地の価格のことです。国が選定した標準地について不動産鑑定士2名が鑑定評価を実施し、その結果により1平米あたりの価格として毎年算定されます。

国土交通省が毎年公開している都道府県地価調査価格も、不動産鑑定士による調査結果をもとに、各都道府県が定めたものです。価格調査の対象となる基準地ごとに鑑定評価が行なわれ、毎年の標準価格が決まります。

また、相続税や固定資産税の基準となる地価の算定にも、不動産鑑定士による鑑定評価が取り入れられています。国税局や自治体からの依頼により不動産鑑定士が土地を鑑定し、その結果を活用して税額の基準となる価格が決められているのです。

 

 

②賃貸物件の賃料を決めるとき

賃貸マンションや賃貸オフィスでは、貸す側と借りる側の双方が納得できる賃料をどのように決めるのかが重要です。その金額の根拠として、不動産鑑定士による評価結果が活用されています。

借りるときや更新するときの賃料については、建築費や近隣にある類似する物件との比較、収益性などに基づいて不動産鑑定士が適正な価格を算定します。

一方、賃料を改定するときは、すでにいる入居者が納得できる金額を設定しなければならないため、不動産鑑定士は同程度の物件を新たに借りる場合の賃料を分析します。その金額との差を考慮しながら、入居者から見ても合理的な価格を算定します。

 

 

③不動産を担保にローンを組むとき

不動産を融資の担保にする場合は、その物件の価値を正しく把握する必要があります。借り入れる側から見れば、ローンを組んで不動産を購入する場合にいくらまで借りられるかは、その物件の評価額に左右されるということです。

一般的には、金融機関などの調査担当者が現地を確認して、担保としての評価額を決めます。しかし、不動産鑑定士に意見を求めたり、鑑定評価を依頼したりする場合も少なくありません。

マンションの購入・住み替えの際には、住宅ローンを組む方が多いでしょう。このとき、直接的には銀行の担当者としか関わらないとしても、実際には不動産鑑定士による専門的な業務に支えられている場合があります。

 

 

④不動産を公平に相続したいとき

相続される財産に不動産が含まれており、相続人が複数いると、公平に分けるのが難しいことがあります。

例えば、2人の相続人が財産を半分ずつ受け取るケースを想定してみましょう。不動産は単純に分割できないため、一人が物件を受け取り、その評価額の半分をもう一人に支払う方法が考えられます。

この場合、税理士に依頼し、適切な手順に沿って物件の評価額を計算してもらえますが、物件本来の価値を完璧に評価額に反映できるとは限りません。

そこで、不動産鑑定士に鑑定評価を依頼すると、売却も想定して物件の時価を正しく判断してもらえます。こうして、すべての相続人が納得できる、公平な分割が可能になるでしょう。

 

 

⑤不動産を適正価格で売買したいとき

不動産の購入や売却は、不動産会社に依頼することが多いでしょう。その際の価格は、不動産会社が決めます。

不動産会社は不動産のプロであり、多くの物件を扱っていることから、その評価は信頼できるものだと考えられます。しかし、価格に納得できないケースもあるでしょう。例えば、売却を検討するマンションの評価額が思ったより安かった場合、その価格が適正なのか、疑問に思う方も少なくないはずです。

そのようなケースでは、事前に不動産鑑定士に鑑定評価を依頼しておくのも一つの方法です。これにより、マンションの適正な価格を知ることができ、納得のいく価格で売却を進めやすくなるでしょう。

 

 

4:不動産鑑定士に鑑定を依頼するメリット

不動産鑑定士の鑑定やコンサルティングを受ける主なメリットは、以下のとおりです。

 

 不動産の鑑定評価に基づいたアドバイスを受けられる

 不動産に関するトラブルを公平に解決できる

 

 

①不動産の鑑定評価に基づいたアドバイスを受けられる

所有する不動産の売却に際して、売り出し価格を自分で決めたい場合もあるでしょう。しかし、単純に希望の価格を設定して相場価格を大きく上回ってしまうと、なかなか売れないといった事態に陥るかもしれません。

このような場合には、不動産鑑定士に相談することをおすすめします。不動産鑑定士は不動産鑑定のスペシャリストであり、時価評価の業務が認められている唯一の国家資格です。したがって、現在の不動産の適正価格を正確にはじき出すことができます。

鑑定評価の結果がわかったら、売り出し方についても相談してみましょう。不動産の専門知識に基づいたアドバイスにより、スムーズに買い手が見つかる可能性もあります。

 

 

②不動産に関するトラブルを公平に解決できる

不動産にまつわるトラブルには、さまざまなものがあります。賃料の改定や相続に関するもめごとのほか、他者と共同で不動産開発を進める際の権利関係の問題なども起こり得ます。

こうしたトラブルを、関係者間の話し合いのみで解決するのは困難な場合もあるでしょう。そこで役立つのが、不動産鑑定士による鑑定評価です。

鑑定評価の結果をまとめた不動産鑑定評価書は、裁判所などの公的機関でも重要な資料とみなされるほど信頼性が高いものです。これを公的な証拠として関係者を説得できれば、早期のトラブル解決が期待できるでしょう。

 

 

5:不動産鑑定士に鑑定を依頼する際の注意点

不動産鑑定士に鑑定評価を依頼する前に、知っておくべき注意点もあります。

 

  • 鑑定には費用と時間がかかる
  • 不動産の価格は鑑定結果だけでは決まらない

 

 

①鑑定には費用と時間がかかる

不動産鑑定士に鑑定を依頼するには、当然費用がかかります。物件や鑑定事務所によって異なりますが、30万円~50万円程度になるケースが多いでしょう。

一般的に評価額が高い不動産ほどかかる費用も高くなりますが、これは不動産鑑定士による鑑定は、法的な責任を伴う重いものだからです。所有する不動産の価値を知りたいからといって、気軽に依頼できるような金額とはいえません。

そのうえ、不動産鑑定士による鑑定は、結果が出るまでに時間を要します。鑑定する物件や時期にもよりますが、通常は2週間から1ヵ月程度かかるでしょう。鑑定は現地調査をして終わりではなく、市場分析や関係法令の調査などを伴うためです。

費用と時間がかかることを考えると、鑑定評価の依頼は本当に必要かどうかを十分検討してから行なうべきものだといえるでしょう。

 

 

②不動産の価格は鑑定結果だけでは決まらない

不動産鑑定士による鑑定結果は法的な効力もある信頼性の高いものですが、不動産の価格はそれだけで決まるものではありません。

個別の売買に着目すると、不動産そのものの価値とは別に、当事者の以下のような事情が価格に反映されることがあります。

 

  • 急いで売買を済ませたい
  • 物件を気に入ったので高くても買いたい
  • 希望した価格で売りたい
  • 知り合い同士で売買したい

 

このように、不動産の実勢価格(実際に市場で取り引きされる価格)は、幅のある曖昧なものだといえます。

また、不動産会社が提示する価格と不動産鑑定士による鑑定額が一致するとは限りません。不動産会社に提示された金額に満足しているのであれば、費用と時間をかけて鑑定を受ける必要性は低いでしょう。

 

 

6:不動産の鑑定と査定の違い

不動産鑑定士が行なう「鑑定」と、主に不動産会社が行なう「査定」には、どのような違いがあるのでしょうか。

不動産の「鑑定」と「査定」の違いについて、以下の3つの観点から解説します。

 

  • 目的と方法の違い
  • 通用範囲の違い
  • かかる費用と時間の違い

 

 

①目的と方法の違い

不動産鑑定では、法律に基づく方法で不動産を評価します。そのため、依頼先の不動産鑑定士によらず一定のクオリティが保たれており、さまざまな目的に沿って依頼が可能です。

これに対して、不動産査定では不動産が売却できると考えられる価格を見積もります。査定方法は法律で決められているわけではないため、不動産会社ごとに定められたルールに基づいて算出されます。

不動産の査定は、あくまで不動産会社による営業行為の一環なのだと考えればわかりやすいでしょう。

 

 

②通用範囲の違い

不動産鑑定の結果は、地価公示価格の根拠や、裁判所での証拠としても用いられることから、第三者や公的機関にも通用するものだということがわかるでしょう。これは、有資格者の専門知識による、適正な評価であるからこその扱いだといえます。

一方、不動産査定の結果は、売主と不動産会社の間でのみ通用するものです。具体的な金額は依頼先の不動産会社によって変動するため、公的機関で証拠として取り上げられるような性質のものではありません。

 

 

③かかる費用と時間の違い

前述のとおり、不動産鑑定には費用と時間がかかりますが、不動産査定は無料であり、比較的スピーディに行なえます。これは、不動産を売却する際に、不動産会社に支払う仲介手数料が「成功報酬」であることと関係しています。

例えば、マンションを売却するケースを考えてみましょう。不動産会社は物件を査定し、売買に向けた営業活動を行ないますが、仲介手数料の金額は売買契約が成立する時点まで確定しません。この過程の途中では成功報酬を受け取れないため、一般的に査定は無料となっています。

 

 

7:不動産を納得できる価格で売却するには?

不動産鑑定士に相談すれば、所有する不動産の価値を正しく把握できます。

しかし、余計な時間や費用をかけずに物件を売却したい場合には、不動産会社の査定をもとに売り出し価格を決めるケースが多いでしょう。したがって、有利な条件で納得できる売却を叶えるには、不動産会社の選び方が重要といえます。

そこで最後に、不動産会社を選ぶ際のポイントを紹介します。

 

 

①地域に強い不動産会社も候補にする

物件を確実に売却したいときは、販売力に長けた大手の不動産会社に任せれば、大規模な広告展開によって広範囲に売り出してもらえるでしょう。そのため、大手のほうが安心だと考える方が多いかもしれません。

しかし、比較的小さくても信頼できる不動産会社は数多くあります。具体的には、地域密着型の不動産会社が依頼先の候補としておすすめです。

物件のある地域に詳しい不動産会社であれば、独自のルートを駆使して大手ではたどり着けないような買い手を見つけてくれる可能性があります。

 

 

②複数の不動産会社を比較する

大手から比較的小さな企業まで、不動産会社は日本全国に数多く存在します。そのなかから、自身のニーズを叶える最適な不動産会社を探し出すのは、簡単なことではないでしょう。

査定価格の高さを重視して、最初から1社に絞り込んでしまうのは、あまりおすすめできません。各不動産会社には、それぞれ得意ジャンル・苦手ジャンルがあり、地域での営業力にも差があります。こういった事情から、査定金額に数百万円以上の差が出るケースも決して珍しくありません。

「契約後、担当者の対応が良くないことに気が付いた」「査定価格の高さで不動産会社を選んだものの、なかなか買い手が見つからない」といった後悔を避けるためにも、複数の不動産会社に査定してもらい、査定価格や実績、担当者の対応などを比べたうえで、依頼先を決めるのがおすすめです。

 

 

まとめ

不動産鑑定士は国家資格であり、不動産に関する高度な専門知識と技能を備えたスペシャリストです。公正な不動産の取引が行なえるよう、「物件の適正な価格」を決める役割を担います。

不動産鑑定士に鑑定を依頼すれば、専門知識に基づいた適切なアドバイスがもらえたり、不動産に関するトラブルを公平に解決できたりするでしょう。

その一方で、不動産鑑定士に鑑定してもらうには、費用と時間がかかります。また、不動産の価格は鑑定結果だけでは決まらないため、一般的な不動産売却で鑑定を受ける必要性は低いでしょう。

不動産を納得できる価格で売却するには、不動産会社の選び方が重要です。大手だけでなく、地域密着型の会社も候補に入れたうえで、査定結果や実績、対応をよく見比べて、依頼先を決めましょう。

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